バイクに乗ってみたかった
「それ」はある日突然やってきた。
こんにちは。「tsukumo」といいます。
50代も半ばになると理解度も記憶力もガクンと落ちるのを日々実感するもので。
これはある意味、備忘録。書いて自分で理解を深めるのが主目的です。書くことを忘れそうで怖いけれど。
正直なところ「バイク界隈」は、ずっと避けてきたジャンルでした。大きな音を出してめちゃめちゃ速いスピードで走っていく、ちょっと怖い存在。
一生、乗ることなんて無いと思ってました。
それが…
身近な人が普通二輪ではないけれど免許を取りに自動車教習所に通い始めて、それがまた大人の習い事みたいで楽しそうだったんですよね。
その人に「二輪でも取ってみたら?」と軽く言われ、いやいやいやいや、そんなそんなバイクなんて!と言いながらも、何かを習いに行くのも良いかも…と思うこと数日。
ニンゲンは気になりだすと街中でそればっかり目が行く生き物なんですね。
よくいく美容院にはオーナーさんの大型バイクが店内にある。
スタッフの美容師さんが最近手に入れたバイクを見たらカッコいいのに可愛くて見惚れてしまった。
そういえば昔自分は大きなバイクに乗るもんだと思ってたと思い出す(怖かったくせに!)。
片岡義男の『彼のオートバイ彼女の島』を読んで主人公の彼女ミーヨに憧れていた。
小説に出てくる「彼女の島」というのが転職して2年前から働いている市にある島だった(知らなかった)。
自動車教習所に通ってた例の人が料金が2000円安くなるという紹介カードをくれた。
バイク乗りはみんな「バイクいいよー」という(笑)。
二輪免許は教習所だけで路上教習が無いと知る(逆に安心)。
五十代で二輪免許を取った女性のブログを読みあまりの過酷さに怖れ慄く…と同時にその方の免許取得に自分のように喜ぶ。
気が付けばバイク本やカタログを見ている。
折しも件の教習所がキャンペーン中で、何回検定落ちても補習しても追加料金無し!の安心コース(30代以上だと3万円かかる)が無料になると知る。
…とまぁこんな調子で「バイクに一度乗ってみたかったよね。実は」という気持ちの包囲網が私の周りに出来ていました。同時多発的に私の周囲に出て来て、それぞれが手を繋いで私の周りでくるくる回るが如く。
観念しました。
最終的には、1年半前にガンで姉を亡くした事で「死ぬ時に、あー、バイク乗りたい人生だったなぁと思いながら死にたくないなぁ」という気持ちが背中を押したような気がします。
3月の中旬のある夜。インターネットで教習所に申し込みをしました。