レンタルバイクで初ツーリング

普通に行って帰るのって実は難しい。

いよいよバイクを借りて出掛ける日が来ました。前週の練習数百メートルはツーリングとは言わないと思うので、これが本当に初ツーリング。

今回借りるのはKawasakiのW230。ネオクラシックと言われるタイプで、空冷単気筒エンジン。シート高は745mm 重量は143kgの軽くて足つきの良い、乗りやすそうなバイクです。教習所で取り回しが苦手だったのでこの軽さは魅力的。レビューを見ていても発進時に回転数が高いからエンストもしにくいと評されていたのでそれも安心出来そうです。

ヘルメットなどレンタルも出来るとの事でしたが自前で、車で店までやってきました。予約の時間より少し早めに行って説明を受け、いざスタート。4時間で保険も含めて1万円くらいのレンタル代です。とにかく絶対に倒さない、転ばないと固く心に誓って参ります。

前に自分のバイクを生贄にしてくれた友達と相談して当初の目的地よりも30分程手前のカフェまで。ダメそうだったら早めにコンビニなどで休憩すると決めました。

走り始めて、本当に数百メートルでも事前に公道デビューしておいて良かったと思いました。そしてほとんどずっと心の中で(口に出してたかも)「後ろの皆様ごめんなさーい」と言ってました。私も車でバイクの後ろを走る時は優しくいようと誓います。友達がインカムで道案内をしてくれながら「はい、制限速度までは頑張って出して!」と発破をかけつつ後ろを走ってくれたのでこれが実に助かりました。それに甘えたところがあって、教習所の時よりもミラーで後ろの状況が割と見えるもんだなあと思いながらも目視で後方確認が足りてなかったかも…。気をつけます。

信号変わって先頭でエンストしたりとお約束の展開はありましたが、坂道発進もなんとか出来ましたし、風に煽られながらの橋を渡る事も出来て楽しく走る事が出来ました。割と街中を抜けるのに時間がかかり、田舎道に入ると走れるのが嬉しくて、結局休憩をとらずに目的地のカフェまでやってきました。

アイスコーヒーとマスカットタルトをいただきました。

オーナーさんもバイク乗りで、しばらくバイク談義に花を咲かせ(笑)、さて帰りましょう。

帰りは違う道を通ります。海沿いのカーブが続く道を安全運転で順調に抜け、ようやく平坦な道に…と思ったあたりで急に失速。

友達、そして後ろの車がよく追突しなかったと思います。皆様の車間距離が適切だったことに感謝。そしてインカムから友達の「え?なんか水噴き出してる?」という声が聞こえ、ハッと見るとバイクから左前方に液体が文字通り噴き出しています。そしてこの臭いは…ガソリンです。

エンジンを止めたら噴き出すのは止まりましたが、さてどうしましょうか。

カーブの終わりかけ、ひとまず後ろの車に抜いてもらい、この場所から移動しないと事故になります。多分テンパっていたのだと思いますが降りる手順が分からなくなり。なんとか降りる事が出来ましたがホントに車体が軽くて足つきが良くて幸いでした。車が途切れたタイミングで脇道に押して行けました(多分ギアもセカンドのままでシフトレバーを握ったまま)。

バイクを貸してくれたお店に電話をすると「回収に行きます!」とのこと。日陰で友達と写真を撮りながら待つこと40分。意外にまだ距離があったのですね…。走れるようにはしてくれましたがこれでまた同じ事が起きたらと思うと私は不安で乗れませんでした。バイクと一緒に回収してもらい、店まで。友達とはここで解散です。

お店のスタッフさんにトラブルの原因や対処方法など訊いてみましたが、燃料タンクの配管を止める樹脂の部品(食パンの袋を止めるバッグクロージャーみたいな)が緩んでいたとのことでした。ただ、最近のバイクはコンピュータ制御の部分もあったりするのでトラブルがあったらひとまずプロ(レッカー)を呼ぶ方が無難だと言われました。

店に戻ると店長さんスタッフさんみなさん平謝り。なんとレンタル代金は全額返金に。時間にして4分の3くらいは楽しんだし、ガソリン代が無料になるくらいかなぁと思っていたのでこれはびっくりしました。どうやら前日に燃料タンクをいじる事があったようで戻し方が不完全だったのではないかとのこと。「初めてのツーリングがこんなことになって申し訳ない。事故にならず良かったです。」とたいへん丁重に謝っていただきかえって恐縮です。でも私の運転がまずくて故障したのではないらしいので安心しました。それがいちばん心配で…。

というわけでタダで試乗した感じになりましたが、とても楽しいバイクでした。何より軽さやパワーのゆるい感じが私の求めているイメージに近い気がします。メーターもかわいいし。

1週間後にそもそもの動機であるRebelに乗ってみてどちらかを買おうかなぁと思っているのですが、さてどうなりますやら。