1時間目:普通二輪初教習 その2
老いなのか元からなのか…
初めての普通二輪教習の続きです。
スタンドを立てたままシフトチェンジの練習です。テキストとYouTubeで予習してたのでやり方は頭では分かっています。が、しかし…です。
なかなか言うことを聞かない手と足。クラッチレバーとハンドルの間に人差し指を入れてしまう癖があってそれを注意されます。
なんとかギアチェンジのやり方がわかりましたね、ということで(実際は頭でしかわかっていません)実際に走らせてみます。が、センタースタンドを外せません。
センタースタンドは自転車のいわゆるママチャリにも付いているスタンドと同じようなものですが、何せ総重量が重い鉄の塊なので一度後ろに引いて反動で外します。わかってはいますがだからと言って出来るものではありません。
何度かトライしていたら、急に車体が安定してフッとスタンドが外れたのが分かりました。なぜ出来たのかわかりません。後ろを振り返り、尋ねます。
「もしかして手伝ってくださいました?」
「はい」(ニヤリ)
…ですよね。半笑い指導員もいつまでもセンタースタンドと闘っている場合ではないとしびれを切らしたのでしょう。すみません。
大型自動車を待たせて(ホントにすみません)教習車を押しながらノロノロと道を渡り教習コースのほぼ中央に。車のペーパードライバー講習を受けて以来およそ30年ぶりの教習コースです。
右手で前輪ブレーキをかけておいてまたがり、すぐ右足はステップに載せます。ここまでは自転車と同じ。なのに勝手が違いビクビクします。
キーをONに回してギアがニュートラルなのを確認してエンジンをかけます。ニュートラルだけはメーターに表示されるので助かります。
「シフトをローにして」と言われました。
一瞬、足をどうしたらシフトチェンジ出来るのか分からず固まります。
「右足ついて」(ニヤリ)
あ、そうか。ステップに置いた右足を地面に着かないと、左足は動かせません。実に簡単な事なのにわかりません。
クラッチレバーをカチャッと握ってヨイショとシフトをローにして…
ガクンっとエンストしました。
「クラッチちゃんと握って」
もう一度。今度はブオンっとすごい音が教習所内に響き渡りました。
「あーふかしちゃいましたね」ニヤリと半笑い指導員。
どうも私はカチャっと握ってすぐパッとクラッチレバーを離してしまう癖があるようで。
それでも半クラで発進は出来ました。1速では走れます。隣で指導員がバイクに乗らずに走ってるのとほぼ同じスピードでとっとことっとこと1速のままで外周を4分の1くらい走ったところで
「じゃああのピットに入って」
半笑い指導員の言う「あのピット」がどこか分からないまま、なんとなくそれらしい所に行ってなんとか止まると同時にエンストしました。
「そこじゃなくてこっちだったんだけどね」(ニヤリ)
半笑い指導員が言ってたのは元のバイクが並んでいる所でした。でももう終了時間。ピットに戻すのも半笑い指導員が引き受けてくれて、私はプロテクターを外し片付けをするように指示されました。
モタモタと片付けると半笑い指導員が言いました。
「しばらくマンツーマンの方が安全だと思いますのでいくつか予約を取ってたと思いますがキャンセルしました。もう一度取り直して下さい」
どうやら再度取り直すと自動的に単独教習になるようです。まあ付きっきりで教えてくれるわけだからお得なのですが、ちょっと悔しい。半笑い指導員に言われるから余計に悔しく思えます。
「どうしても年をとるとどちらかに姿勢が偏るのでバランスで苦労すると思いますよ」(ニヤリ)
と呪いのような予言をされ
「頑張りまーす」
と終わりました。こういうのって自分が言うのは良いけれど他人から言われるとなーんかムッとします。まあ、大人ですから笑ってやり過ごしますけど。
ひとまず「死ぬまでにバイクにまたがって走る」のは達成。時速10キロも出てないかもですが。

次は1週間後です。